12/1(日)京都音楽体操・体験会の後、
理事長(ジュンコ先生)、ヒデ先生
そして当協会の会長に就任された奥田会長による、
スペシャル対談が開催されました。
不動産業界で45年間活躍され、
現在は新たに介護事業など、様々な形で
社会貢献に取り組まれている、
奥田会長から見た「音楽体操」について伺い、
そして、
メソッドの創始者であるジュンコ先生
音楽体操事業・総責任者のヒデ先生より
音楽体操の「これまで」と「これから」、
思いを改めてお聞きすることで、
私たちユニバーサルダンス教師も
社会貢献への夢、希望が膨らみました。
対談内容について、ご紹介いたします!
(1)はじめに:音楽体操を体験して
ジュンコ先生:
初めての音楽体操。いかがでしたか?
奥田会長:
まず、無理がないですね。
社交ダンスというと、もっとグワーっと激しく踊ると思っていた。
7歳から92歳までの生徒さんがいらっしゃると聞いて、
「92歳で・・・?」「どうやって?」とイメージしていたが、
体験してみて、これならいけるなって。
本当に80歳、90歳になっても、自分もできそうな気がしました。
介護の事業もしているのですが、
「介護される方」にも「介護する方」にも非常にためになる体の動かし方、
背骨の使い方、足や手、肺、いろんなことを今日学ばせていただいた。
音楽体操を日本中に広めたいなって、つくづく思いましたね。
(2)音楽体操の魅力とは
(介護の話題から、高齢者の歩行のお話に)
「音楽」について
ジュンコ先生:
今日の体験会で流れた中で、「高齢者の歩行」に、めちゃくちゃ良い音楽があるんですよ。
何だと思いますか?
奥田会長:
うーん、ちょっと、わからない(笑)
ジュンコ先生:
(笑)
実は、サンバ。ブラジルのサンバ。
弾むような、ラテン系が脳を活性化させる。
以前、福祉施設で音楽体操を開催した時も、一番盛り上がったのがサンバでした。
奥田会長:
確かに。音楽があるのと無いのと、全然違いますもんね。
ヒデ先生:
はい。
(音楽が)なかったら、かなりの運動量ですが、
「触れ合い」と「音楽」があるから、5分とか長い曲でも(疲れずに)ずっと踊れるんです。
奥田会長:
だから「音楽」と「触れる」。この2つを抜きにしてはね。
ジュンコ先生:
そうなんです、その通りです。
「ふれあい」について
ヒデ先生:
やっぱり、組んだ相手に「うつる」ので、こちらの体の中が目覚めてたら、
お相手も本当に目覚めてくるんですよ。必ず。
「幸せ」とか「楽しみ」もうつるので、相手を楽しませようとかしなくても、
こっちが楽しんでいたら必ず伝わる。
奥田会長:
そうですね。
何名かの方と、手を組ませて踊らせていただいたのですけど。
やっぱり1人1人違うんですよね。同じ曲でも違う。それも面白いなと。
ヒデ先生:
僕も何百人、何千人って手持ってきましたけど、同じ人はいないですね。
違うところを刺激してくれるので鍛えられる。
マシンでのトレーニングと違って、コミュニケーションが取れる。
人間同士だからこそ、本当の機能回復ができる。
目覚めさせていくのは、やっぱり人間同士しかできないと思うんですよ。
マインドフルネス
奥田会長:
(体験会は)1時間くらいでしたか?
早かったですねぇ!ものすごく、あっという間に感じましたね。
ジュンコ先生:
(音楽体操に参加している方々は)だんだん、体力もついてくるんですよ。
ダンス曲だと1分半〜2分半なのですけど、
(音楽体操では)カラダに良い曲ならなんでも使うので、
ポピュラーミュージック、4〜5分くらいの長い曲もあります。
でも、慣れてくると90歳の方でも、音楽の中、超集中状態に入っていく。
ヒデ先生:
目を閉じて、相手を感じているのではなくて、「自分を感じている」。
4〜5年くらい前にロサンゼルスのマインドフルネスの教授に音楽体操の動画を送った時、
「これは、もう、まさしくマインドフルネスだ」と。
マインドフルネスは「今この瞬間に集中する」って、禅から来ている概念で、
Googleとかの研修でも取り入れられているんですけど。
明日でもなく、昨日でもなく、「今この瞬間」に集中すると、一番チカラが出せる。
ジュンコ先生:
自分の体の中を感じている間に、実は、自分で自分を「治して」いるんですよ。
そのきっかけが「音楽」と「相手」。
奥田会長:
(自分で自分を治す について)
実際に体験してなかったら、ちょっと斜めで見てしまいますよね。
ただ今日、音楽体操をやって「ああ、確かに、そうだろうな」と思います。
「痛み」について
ヒデ先生:
痛かったところが治ったという体験談は、しょっちゅうあるんですね。
「痛み」は、脳が出している信号。
みんな痛みを嫌って、「ここが痛いから、ここが悪い」と思ってしまいがちですが、
膝や腰に負担がかかって「もういい加減にしてよ!」って、信号を出している可能性もあるので。
例えば背骨が仕事をし始めたら、脳が痛みを消してくれるってこともある。
背骨を復活させる、生き生き元気にさせるってことは、ものすごく大事。
若々しくいられる。
現代は便利になって、背骨を使わなくても生きていけるじゃないですか。
背骨が本来やることを他の部分がやりすぎてしまって、背骨が退化していっていると思う。
「宝塚音楽体操」参加者の体験談
〜私、縮まないんです〜
ヒデ先生:
基本的に40才超えたら、身長が10年間で1cm縮むんですよ。
50才で1cm、60才で2cm、70才で3cm、80才で4cmくらい縮むのは普通なんですけど。
宝塚音楽体操メンバーのある方は「私、縮まないんです!」と仰っていて。
周りの背が高かった人たちはだんだん縮んでいって、
その方は、だんだん姿勢が良くなっていくから、
昔は見上げて話をしていたけど、今はこうやって(目線を下げて)喋っていると。
(3)今後の展望
大人の義務教育に
奥田会長:
本当に、60歳になったら音楽体操を義務教育に入れたら良いですよね。
ラジオ体操のきっかけも、そうじゃないですか。「カラダ作りから」と。
どんどん高齢化が進んで、医療費とか何やかんや問題があるけれど。
こういうこと(カラダ作り)を考えて、国で、やっていけると良い。
ヒデ先生:
ほんまに、そう思います。
ジュンコ先生:
高齢の方や、介護のエリアにも夢が持てるような事例が沢山あって。
それは、社交ダンスをされる方の年齢層が高かったから。
年齢は高くても「ハイヒールを履いて踊りたい」とか「かっこよく踊りたい」
「めちゃくちゃ重いドレスを着ていても、クルッと回ったりしたい」
「形も綺麗に」などのニーズに、どうしても応えたくて。
そういうポイントを押さえていくと、体作りが絶対必要になり
勉強していった結果「高齢の方でも、ちゃんとした体使いができるとこんなに元気になるのか!」
と思うようになったんです。
社交ダンスのイメージ変化
奥田会長:
社交ダンスは一定の人だけがする、特殊なスポーツ、趣味っていう風に
これまで感じていたんですけど、実際はそうじゃない。
今日は、だいぶ服装のことも迷ったのですが
「動きやすい服、何でも、ジーパンでもOK」と言っていただいて。
本当にやりやすい。もっと難しいものだと思っていたんですよ。
ヒデ先生:
音楽体操が誕生してから10年間で、極めてシンプルなプログラムにしています。
奥田会長:
まさしく音楽体操、「楽」の字が効いていますね、楽しい。
老若男女だけじゃなくて、色んな職業、色んな領域の方、
いろんな人に体験していただくことによって、その人がまた次、誰かに喋って
どんどん広がっていく。それが結果、健康になっていける。
健康寿命を延ばす
奥田会長:
健康寿命。これはやっぱり永遠のテーマじゃないですか。
男は70才ちょい、女性は80才ぐらいと言われる。
「人生100年」と言われていますけど、ねたきりの100年じゃつまらないし、
そこをしっかり伸ばしていく。
そのために、(音楽体操)ものすごい素晴らしいと思いました。今日は本当に感動しました。
全国にいろんなネットワークがあるので、ぜひ各地でやっていきたいです。
人体の可能性。「脳」を変える
ジュンコ先生:
一番の売りは、社交ダンスから生まれたってこと。
なぜかと言うと「触れ合い」。触れ合ってこそ、何かが目覚める。
体操でありながら社交ダンスのエッセンスを、もっともっと入れていきたいですね。
神経伝達物質など、人体の勉強が大好きなので。
今日やった「さする」のように、踊るだけでなく、家でできる施術みたいなものも入れていきたい。
奥田会長:
あれ(さする施術)も、凄い良かったですよね
ヒデ先生:
「あれもやって、これもやって」じゃなくて、「触れる」とか
家でもできるシンプルなものを伝えていって、皆の思い込みを全部変えていきたいですね。
「無理」「私なんかどうせ」「年だから」は脳が、そう思い込んでるだけなので。
人体の内側には、ものすごい可能性がある。
ちょっとしたことで、これだけカラダが変わることが夢と希望。
言葉で言うだけじゃなく、体感していただくことで「まだまだ私、行ける!」って。
(4)終わりに
奥田会長:
社交ダンスのイメージが変わりました。
「一人一人違っているが、それでいいんだよ」っていうことを感じた。
踊りは無縁のタイプで、全然リズム感もないので、
体験会もはじめは何もわからないまま参加しましたが、
レッスンで手の位置、足の位置、肺、いろんな人体のことなど聞いて、
関節がいくつあるなど知ると、だんだんカラダも変わっていった。
音楽体操、やっぱり本当に素晴らしい。これを広めていきたいですね。
ヒデ先生:
ありがとうございます
対談レポート、以上です。
「音楽体操で、日本全国の皆様を元気に!」
「社交ダンスで社会貢献!」
私たちも、思いを再確認いたしました。
貴重なお話をお伺いさせていただき、
奥田会長、理事長(ジュンコ先生)、ヒデ先生、
誠にありがとうございました。
一般社団法人日本ユニバーサルダンス協会
あきこ